「外壁塗装をする時期はいつがいいの?」
「塗装工事に適した季節はあるの?」
こんなお悩みを持たれている方もいらっしゃることと思います。
外壁塗装は適切なタイミングで行わなければ、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。
この記事では、外壁塗装の工事の時期を、以下のような流れでを解説していきます。
- 外壁塗装を行う時期の目安は?
- 外壁塗装に向いている季節は?
- 季節ごとのメリットやデメリットは?
外壁塗装を行うタイミングを知っておくと、住宅の劣化を遅らせることができる可能性があります。
ぜひ、本記事で外壁塗装の適切な時期を確認しましょう。
外壁塗装を行う時期の目安は?
外壁塗装を行う時期は、主に3つのタイミングが重要になります。
- 新築で立ててから10年前後
- 2回目以降は、塗料の耐用年数がポイント
- 劣化症状が出てきたタイミング
それぞれのタイミングについて、より詳しく解説します。
新築で立ててから10年前後
一般的に、家を建ててから、最初の外壁塗装は10年前後で行うことが多いのです。
理由は、外壁塗装で主に使用されているシリコン塗料やウレタン塗料の耐用年数が10年前とされているからです。
また、劣化症状が出てくる時期でもあります。
住宅が新築から10年前後の場合は、外壁塗装を検討するタイミングといえます。
2回目以降は、塗料の耐用年数がポイント
2回目以降の外壁塗装を行う時期は、1回目に施工している塗料の耐用年数があり、その耐久性によって変わります。
塗料はそれぞれのタイプによりグレードに差があり、耐用年数も変わります。
そのため、前回施工した塗料タイプを確認し、次回の塗装するタイミングを把握しておかなければいけません。
以下は、塗料タイプ別の耐用年数はこちらです。
何年ごとに外壁塗装をするべきか、塗料の種類・グレードを参考にして確認しておきましょう。
劣化症状が出てきたタイミング
外壁の塗装面に、このような5つのような劣化症状が出た際は、塗り替えをするタイミングになります。
- 色あせ
- チョーキング
- ひび割れ
- カビや汚れ
- シーリングの破損や劣化
それぞれの劣化症状を詳しく解説します。
色あせ
外壁の塗装面は、経年変化によって色が薄くなります。
外壁が色あせると、美観が悪くなるだけでなく、塗膜の防水性が低下している証拠になります。
色あせは緊急性は高くないですが、放置すると雨漏りなどの危険性が高まる可能性が高いので、塗り替えを検討する時期といえます。
チョーキング
外壁に白い粉が浮き出てくると、「チョーキング(白亜化)」という現象が起きています。
指で外壁に触れたときに、白い粉が付くかどうかで確認できます。
チョーキングは、塗料に含まれる顔料が紫外線や風雨により、劣化すると発生します。
チョーキングの発生は塗膜が劣化している証拠ですので、塗装の検討が必要となります。
ひび割れ
外壁は、住宅の揺れや経年変化により、ひび割れが起こることがあります。
軽いひび割れの場合、雨水が外壁内に浸入しないようにするため、塗装して補修します。
塗装で補修できるのは、幅が0.3mm以下、深さが4mm以下の「ヘアークラック」というひび割れです。
ヘアークラックの場合、外壁そのものではなく塗装面がひび割れている状態ですので、緊急性は低い部類に入ります。
ヘアークラックは経年劣化だけでなく、施工不良が原因で起こる場合もあります。
塗装の際に乾燥が十分に足りなかったり、適切な塗料を使用しなかった場合に起こりやすいと言われています。
そのため、ヘアークラックをできる限り防ぐため、適切な工事を行ってくれる業者への依頼することが重要になります。
また、外壁自体がひび割れのある場合の「構造クラック」と呼ばれる状態では、塗装では補修できないので注意が必要です。
構造クラックは幅が3mmよりも広いひび割れのことを言います。
発生原因は住宅の揺れや経年劣化などと言われています。
そのまま放置してしまうと、ひび割れた隙間から雨水が浸入し、内部が腐食していきます。
早めに隙間を埋め、補修する必要があります。
カビや汚れ
掃除をしていてもカビや汚れが取れなくなったら、塗り替えのタイミングといえます。
外壁が汚れている場合、その部分の塗料の機能性が生かされていないということです。
また、汚れに水分が溜まることで、さらにカビが広まる原因ともなります。
カビや汚れの付着だけの場合は、緊急性が高くはないのですが、放置してしまうと外壁の耐久性が低下し、破損しやすくなります。
破損すると雨漏りの原因になりますので、早めに塗装工事を検討しましょう。
シーリングの破損や劣化
サイディング外壁の外壁材の隙間に施工されているシーリングといわれる部分、経年により破損や劣化が起こります。
そのような場合も、塗り替えて補修しなければなりません。
シーリングの耐用年数は5〜10年ほどで、外壁塗装よりも劣化スピードが速いものが多いので、外壁塗装を行うより早めに打ち直しが必要となる場合もあります。
外壁塗装に向いている季節は?
外壁塗装に向いている季節は、気温が安定している春や秋といわれます。
一般的に、外壁塗装に向いている気温は5℃以上で、湿度が85%未満です。
ただし、夏や冬に外壁塗装ができないことはありません。
現在は塗料の改良が行われており、積雪や雨などがなければ1年を通して施工可能です。
しかし、気温や湿度などの環境によっては塗装に向いていない季節もあるので、工事を依頼する際は、季節のタイミングもよく検討しておきましょう。
季節ごとの外壁塗装をするメリットやデメリットは?
春から冬にかけての、季節ごとに外壁塗装を行うメリットやデメリットを紹介します。
塗装業者に工事を依頼する際の参考にしてください。
春
春は気温や湿度が安定しているので塗料が乾燥しやすく、施工不良が起こりにくい季節です。
また、気温や湿度に影響されないことで、工事も遅延しずらい点がメリットとなります。
デメリットは、春は塗装業者の繁忙期になるので、施工費用が高めに設定される場合もあります。
夏
夏は梅雨や台風が発生することがい多いため、工事が遅延する可能性が高くなります。
ただし、夏は安定しない気候なので、外壁塗装の依頼が減ることが考えられるので、業者が割引サービスを行っている場合もある点がメリットとなります。
また、夏は気温が高いため、塗料の乾燥スピードが速くできる場合もあります。
そのため、タイミングさえ良ければ、施工期間は短くて済みます。
秋
秋も春と同様に気温や湿度が安定するので、外壁塗装が行いやすい季節といえます。
ただし、秋のはじめごろは、台風が発生する場合もあり、依頼をするタイミングに注意が必要です。
また、秋は季節だけでなく、新年に向けて外壁塗装を依頼する方も増える傾向にあります。
しなし業者が繁忙期となるので依頼が難しくなる場合もあることも考えられます。
冬
冬は寒さや雪などにより、塗装工事が行えない場合も多い傾向にあります。
しかし、塗装業者にとっては閑散期のため、施工費用を割り引いてもらえるケースもあります。
また、業者側は工事の依頼が少ないので、お客様としては希望日に施工を行ってもらえる確率が高くなることもあります。
外壁塗装は何年ごとに行うべきかを把握してベストな時期に依頼しよう
外壁塗装は、まずはじめは新築から10年後に行い、2回目以降は施工している塗料や劣化症状などにより、タイミングを見極めることが大事になります。
適した時期を過ぎると、外壁の耐久性や防水性が低下し、外壁材が破損してしまう可能性が高くなります。
大切な住宅の寿命を延ばすために、外壁塗装はベストな時期に行うよう考えましょう。